お客さんの言うことは鵜呑みにしちゃダメな例

昔、受託開発やってる会社に勤めてた時、
注文書を発行すると、自動的に仕入れ先へ明細をFAXするというシステムがあったんだけど、FAXが話し中だったりで届かなかったりしても、クライアント側で確認する術がなかったもんだから、届いてない時はFAX送信しようとした担当者のフロアにあるプリンタに、エラーですって印刷して欲しいって要望があった。
若かりし時の俺は純真無垢にその仕様をそのまま実装しちゃったんだけど、これがまた結構めんどくさくって、クライアント側にプリンタドライバが入ってなくてプリントアウト出来ずに別のエラーが発生。
そのエラーのせいでFAX送信が出来なくなったりして本末さんが転倒される事態に。


そん時、社長に言われたのが、「別にプリンタに出さなくても、FAX出来たかどうか確認する画面用意したらええやん」て一言。
いつもいつも画面追加が正しいわけじゃないけど、こん時は圧倒的に画面追加の方が楽。
FAXの結果はもともとDBに保存してたし、変にプリンタをどうこうしようとしたせいで、そのためのエラー処理が結構バカにならんコストだったしね。
プリンタ制御をやめてFAX状況監視画面を作ったら、お客さんとしてもそっちの方が良かったって結果に。


お客さんがやりたかったのはFAXが送信出来たかどうかを確認することで、プリンタに出そうが、ディスプレイに出そうが問題じゃなかった。
お客さんの言うことをそのまま疑いもなくシステム化したせいで、いつの間にか手段が目的にすり替わってた。


受託に限らず、お客さんの言い分がコロコロ変わるって激怒してる開発者を見かけるけど、
お客さんの要求を鵜呑みにしてません?